電波女と青春男とは?
2009年に原作が発売開始、2011年にアニメ化されました。主人公・丹羽真は青春を謳歌したいと思う健全な男子。両親の単身赴任に伴い、叔母の家に預けられることに。そこで出会った「布団でグルグル巻き」の女の子・藤和エリオとの出会いからはじまり、真は様々な体験をすることになる、というあらすじです。
2011年当時は、まさにダークホース扱い
この前のクールに「魔法少女・まどかマギカ」が放送され、その期間中に東日本大震災が発生。混迷を極める世の中で、どんなアニメが出てくるか期待されていました。そんな中、作品のSFチックな語り口と藤和エリオのぶっ飛んだ行動・美貌とキャラクターが受けてアニメのBD販売はヒットを記録しました。今回はその中から、藤和エリオについて紹介してみます。
基本スペック
声優は大亀あすか。誕生日は6月7日。真の叔母・藤和女々の娘です。
グルグル巻きの布団から足だけ出た少女・・・
真が叔母の家で最初に見たのは、玄関で布団にグルグル巻きにされて転がっている少女。なんともシュールで恐ろしい光景です。
©入間人間/アスキー・メディアワークス/『電波女と青春男』製作委員会
失踪事件と記憶喪失をきっかけに、とある事件を起こして学校を退学する。
不登校になったきっかけは、とある事件。
もともと宇宙に興味のあったエリオは、高校入学後に2か月間失踪し、その間の記憶も不明。周囲の奇異の目線に耐えかねた彼女は、その隙間を埋める理由づくりに自らを宇宙人と名乗るようになり、最後は宇宙人説を証明するために自転車で川へ飛び込んで骨折してしまいます。
結局この事件がきっかけとなり高校を退学。
非常にミステリアスな美少女
©入間人間/アスキー・メディアワークス/『電波女と青春男』製作委員会
文句のつけようのないかわいい美少女。通常、アニメキャラはどれも皆可愛らしいので差をつけることが難しいですが、アニメではその差を演出や作画で見事に描き切っています。
ですが、残念美少女と呼ぶのが正しい登場の仕方、玄関に転がっている布団グルグル巻き少女・・・。あげくにピザを布団から手だけだして食べる・・・まさに自分は宇宙人とでもいいたげに。
彼女は、事あるごとに真に自転車を運転させて、自らは自転車かごに座って遠出を強要します。夜の2人乗り(?)自転車は、あたかもE.T.の一場面のようです。
真と足並みをそろえて、成長していく。
©入間人間/アスキー・メディアワークス/『電波女と青春男』製作委員会
真との出会いをきっかけに、「社会復帰」を目指すようになるエリオ。ここらへんは詳しく覚えていないのですが、流子や前川さんが登場し、ペットボトルロケットのエピソードが描かれるあたりでは布団からは脱しています。
ヒロインであって、ヒロインでない。
ヒロインであって、真との間にはっきりした恋愛感情ははない。この兄妹のような距離感こそが、この作品の心地よさの源でしょうか。全体的に澄んでいて、紆余曲折しながらも前向きで、この作品は見ていて気分がよくなります。
それを象徴するかのように、エリオのブルーの髪。低予算で作られたアニメといわれていますが、アニメとして動くには、その書き込みは素晴らしい質・情報量です。
どこまでも澄んだ空のごとく。
この作品には野球がキーとして登場します。泥臭さとは無縁のエリオが、なんと野球してます。
©入間人間/アスキー・メディアワークス/『電波女と青春男』製作委員会
そしてなんとピッチャー!草野球とはいえ、運動神経は悪くないようで、超ドロップボールを駆使して5回までに2点しか取られていません。
©入間人間/アスキー・メディアワークス/『電波女と青春男』製作委員会
真は、まっすぐながらも、ちょっと逃げ癖のある普通の男子として描かれます。対して、エリオも過去に囚われている少女。二人がシンクロするかの如く、成長していく様はやはり清々しいです。
それはまるで、どこまでも澄んだ空のごとく・・・。
ヒロイン的登場人物というよりは、物語の象徴的な存在。
このように、エリオは物語の空気感を作り出す、象徴的な存在として描かれました。青春の清々しい空気を描くことに注力したこの作品の、まさに集大成といえると思います。
まとめ
- 物語の支柱となる女の子
- 初登場は布団にグルグル巻き。
- 真とともに成長。
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